PORSCHE
信沢 保の
PORSCHE 特集
のホームページ

特集では、メインのページだけでは紹介しきれないことを、解説していきます。


2004/5月号
謎のTOY CARコレクション

 あるストラトス専門コレクターという奇特な(人のこと言えません)方から「ポルシェ全般だと大変ですね」ということを言われた。自分はポルシェ全般で大変とか思ったことはないけど(大変=楽しい)、いろんなモデルに手を出している他の多くのコレクターは集めるの大変なんだろなーとは思ったことはある。……五十歩百歩だな。
 で、本題に。
 いわゆる「ちゃんとしたミニカー」ならいいが、世の中にはよく意味がわからないミニカーが数多く存在する。子供向けの色が強い小スケールミニカーにも謎なクルマが多いが、ここでは他のスケールに関してもいろいろイジっていきたいと思お。03/10号の「奥深き食玩」の第二弾だと思っていただければよい。
 ちなみに今回は普通のカメラで撮った。デジカメがバカになったからだ。英語で言うと、Since my digital camera became a BAKA .となる。ミニカーのために三脚立てて150mmを使ってる。
Porsche
Porsche

レーシング911

 これは当サイトの911 CARRERA RS & RSRで911カレラRSR 3.0として紹介されている。しかしこれは別のレーシングカーである疑いが浮上している。
 それは935である。935といえば、フラットノーズのはずだが、果たして……?実は935にもカエル顔のマシンが存在していた。どうやら当時グループ5のルール変更が遅れた(?)ようで、ポルシェのマシン開発にも影響がでたらしい。そのせいで二台造られた935のうち一台がカエル顔であった。このカエル935は白のマルティーニで、プラクティスカーとして使用されていたようだが、実戦にも投入されたとかされないとか。しかし一年しないうちにフラットノーズ化されたようで、ルマンには二台のフラットノーズが出ていたと思う。
 で、このカエル935、トミカから出ているので稀少車ではなく、プラモとかでも結構でているようだ。カレラRSRとカエル935の違いだが、リアウイングで見分けられる。RSRは930ターボと同じカタチ。RSRターボはリアからステーが伸びているタイプ。935は大型の二重翼となっている。でもレーシングカーゆえチームごとに色々イジるので、935タイプのリアウイングをつけたRSRなんかも実在するのだが、このミニカーは935と結論づけておく。なぜなら白のマルティーニだからである。
「写真」PORSCHE 911 Racer

924カレラ

 これは924 CARRERA GTのところに924カレラGTRとして載っていたものである。小スケールのようなチープ感が人気な(?)ブラーゴだが、パッケージに書いてある924ターボというのはまずウソだ。
 今までずっと924GTRと思っていたが、とある洋書を見てみると、このモデルがGTRではなく924カレラGTPなるものであることが分かった。フラットなバンパーや、ノーズに穴が四つ開いていないところなどがGTPとGTRの違いである。
 GTPのPはプロトタイプのことで、GTプロトタイプ・カテゴリーで1980年のルマンを走った。GTRの一年前である。924-001から004までが造られ、001はテスト用だった。あとの三台はそれぞれ国旗がデザインされ、002がイギリス、003がアメリカ、004がドイツだった。そして翌年81年のルマンにも924が出場し、前年使った004と新しく作った006が走った。005は不明。「924が出場した」というのも、GTPとして走ったのか不明。
 ちなみにGTPという言葉は日本語の本で見たことないが、もしか、GTRとゴッチャになってる(?)
「写真」Bbrago PORSCHE 924
Porsche 924 Carrera
Porsche 924 Carrera
Porsche 911
Porsche 911

突然変異の911

(進化ってのは一種の突然変異であるという考えがあるらしい)
 これは70年代の大きな911のおもちゃ。電池を入れる場所があるので、たぶん走る。見ての通り、かなり時代なカラーリングのラリー仕様風で、STPならぬ、AFBなんてお決まりのマークがあったりする。前から見れば全くもってナローな911だが、一箇所だけ製作側のミスがあり、それは二つのテールライトをつなぐ反射板である。
 他の部分は全部ナローなのに、ここだけが一歩未来に進んだ形状となっている。PORSCHEと文字の入った反射板は74年式からのビッグバンパーに採用されたもので、この後空冷時代にはずっと付いている。この反射版のアイディアはその後多くの車に影響している。
 たぶんナローからビッグバンパーに変わった'73〜75の頃のものだと思う。930ターボが出でくると911はワイドフェンダーにリアスポというイメージに変わる。そんな80年代になる前の、60年代の香りを残した'70sのおもちゃであった。
「写真」PORSCHE 911

夢のスーパーカー

 これ。最近の安物おもちゃはプラスチックばかり。金属の香りがしなくなると一層チープ感漂う。しかしこれ、タイヤとホイールの作りが妙に凝っていたり、別パーツでハンドルがついていたりして、なかなかやる。しかも、プラモかなんかをまんまコピーしたわけでもないようだ。タイヤとホイールはあやしいけど。
 顔は993のGT1-96。しかしクローズドではなくオープンボディとなっている。えーと、本物にはこういうモデルはない。962の黄色いロードカーがあったけど、GT1で市販車を造ってたらこういうオープンスポーツカーになっていたのかな〜。とそういうわけで以上。
「写真」PORSCHE 911 GT1
Porsche 911 GT1
Porsche 911 GT1
Porsche 911
Porsche 911

911 オフロード

 どうしてもオンロードなイメージの911(実際ほとんどオンロード)だが、ラリーとかでオフロードも走っていた。911以外にも959や924とかもあり、最近では砂漠を走るカイエンの写真があちらこちらで見ることができる。
 ナローの時代からラリーには走っていたが、この100円おもちゃはビッグバンパーの911である。この時代では953こと911SC/RSがあったけど、あれはリアスポ装着でバンパーにはビッグバンパーの特徴であるサイドのチューブがない。その一年前の83年には911SCのラリー仕様があり、それにはチューブがある。それに、大きなバンパーもついている。このおもちゃとかなり合致するが、本物にはダックテールが付く一方で、おもちゃにはない。
 また別の見方をしてみよう。ジープのようなバンパーもでかいタイヤもデフォルメとして考えてみる。これは普通の911である。純粋なノンターボのビッグバンパー911。軒並みターボばかりのおもちゃのなかでは数少ない存在だ。
「写真」100yen PORSCHE 911

トミカに似てる?

 トミカサイズのプラのようなダイキャストのミニカー。トミカの356スピードスターに似ている。しかしただのコピーモンと侮ってはいけない。後ろを見てみると、なんとリアフードのスリットが再現されているではないか。これは明らかに356カレラの特徴である。今でこそ、カレラは911のベーシックなモデルとなっているが、356の時代のカレラは偉かったのだ。
 スリットが付くのは356Aの最終59年の1600GSカレラから。しかしこの年にはスピードスターはない。この年は代わりにコンバーチブルDがあるので。スピードスターの時代は1500GSだが、この時のカレラにはまだスリットはない(と思う)。ちなみにこのミニカーはウィンドウの形から見てスピードスターで間違いないと思われるし。もしかすると、1500にもスリットがついていたのかも。
 と言うことでいつもよく分からないことに。難しいもんだ。たぶん西海岸のキャルルッカーがレーサー気取って、カレラのフードを自分のスピードスターに付けたんだ、うんそうだ。
「写真」PORSCHE 356 SPEEDSTER
ワイキキ氏のコレクションから
356
356

 というわけで、まともな結論が出なかったのが結構……。これらの正体がわかる人は↓のメールか掲示板でお知らせ下さい。それと今回レーシング系の謎が多かった。他のクルマもそうだが、ポルシェの謎を深めているのはレースカーといえる。
 また、今回紹介したミニカーは6台だけど、結構長くなった。やっぱ量より質だね。謎なポルシェミニカーをお持ちの方はメールでどうぞ。謎のTOY CARコレクションAで謎を究明します。

Mail to TAMOTSU

Home
過去の特集