PORSCHE TOYS


ポルシェ特集 2008/11月号
コンビニでRUFの歴史


タイトル

 1/72のブームは終わった。このスケールの王者ホンウェルや、それに追随したヤトミンやリアルXの活動も下火になっている。現在1/72スケールのミニカーは、コンビニのコーヒー缶に乗っかった形で生き長らえているのが現状だ。
 ここで紹介するRUF(以下ルーフ)のミニカーはそんなコンビニオマケの一つの例だ。ポルシェのチューンメーカー物のモデル化は、これまで小スケールでは全くと言っていいほど行われてこなかった。コーヒーのオマケという形では1/100ゲンバラの例があったが、今回はその代表格であるルーフが1/72でスケールでミニカーになったのである。オマケという形でしか販売されないものだが、こうしてルーフのミニカーが手に入るというのは喜ばしいことだと思う。


 ルーフという会社の起源は1923年にまで遡る。元々はアロイス・ルーフSr.がドイツで始めたカーサービスの会社だった。後にバスの製作を行うようになるが、彼の業績は現在のルーフとはあまり関係がない。ポルシェ車のサービスを始めたのは息子のアロイス・ルーフJr.であった。1974年に父が死ぬと息子は会社の方針を転換し、現在のようなポルシェを扱うチューンメーカーになったのである。
 そして1977年にルーフ初のコンプリートカーが登場した。930ターボ3.0を3.3Lにボアアップしたものである。翌年には911ベースの3.2L自然吸気モデルも登場した。1983年には3.4LターボのBTRが製作された。NATO IIはBTRの開発車両であるNATOをコンプリートカーとして販売されたモデルの一つである。
 そしてルーフの名を有名にした黄色のモデルが1987年に登場する。911カレラをベースにツインターボ化されたCTRはその姿からイエローバードと呼ばれた。ロードカーとして最速の340km/hという記録を打ち立てた。
 90年代に入り911が964に進化すると、ルーフもすぐにカレラ2/4をベースにしたRC2/4を登場させた。RCTは964のカレラ2/4にターボキットを装着した車だ。
 そして1995年には993ターボをベースにしたCTR2が販売された。これにはさらなるモディファイが加えられたバージョンも登場した。ツインターボにフルタイム4WDとされ、最高速度は354km/hに達した。初代同様に最も速いプロダクションカーの一つになった。
 水冷フラット6をミッドシップに積んだボクスターが登場し、ルーフもこれに合わせたモデルを1999年に開発した。2000年に入り、ルーフの仕事は水冷になった996においても行われた。ナナサンカレラにインスピレーションを受け、ポルシェの新しいレーシング911であるGT3をベースにRGTが作られた。そしてツインターボ仕様のモデルであるRターボも登場した。
 2004年にはいち早く997をベースにしたRt12が披露された。新しい911カレラSをベースにツインターボを装着したモデルだ。996ベースだった自然吸気モデルのRGTも997を新しいプラットフォームとしてリニューアルされた。そしてコンプレッサー付きのRKCが加わり、三種類のチューンド911が揃った。
 新しい素材として987ボクスターとケイマンにもスポットライトが当てられた。ボクスターベースのR/RKスパイダーと、ケイマンベースのR/RKクーペである。Kが付くのはコンプレッサー装着モデルであることを示す。50年代の550をイメージしたカラーリングが施されている。986の時代に開発された3400も987及びケイマンに引き継がれ、自動車製造メーカーとしてのルーフ25周年を記念したモデルとして、2007年に3400Kが販売された。
 そして2007年はイエローバードのデビューから20周年だった。三代目CTRは911からそれまでで最も変更が加えられたモデルになった。まるでケイマンのようなスタイルだが、997をベースにツインターボ・フラット6をミッドシップに搭載したモデルだ。

 17年ほど前のある自動車雑誌の記事では、ポルシェの原点こそがルーフであると書かれていた。量産車として作られたポルシェを、本来あるべき純粋なスポーツカーに戻すことがルーフの仕事ということだ。
Ruf
Turbo 3.3
Ruf
BTR NATO II
Ruf
CTR
Ruf
RCT
Ruf
CTR2
Ruf
CTR2 Sport
Ruf
R Turbo
Ruf
Rt 12
Ruf
RGT
Ruf
R Spyder
Ruf
RK Coupe
Ruf
3400 K Roadster
Ruf
CTR3
Ruf
CTR3

RUF 軌跡の名車コレクション
Ruf - Rt 12
- RGT
- RK Coupe
- R Spyder

- CTR
- CTR2
- CTR3

Ruf  ローソンでコーヒーのオマケとして配布されたルーフ・コレクションの第一弾。キャンペーンは2008年4月15日から開始された。初代イエローバードから最新三代目までの歴代CTRの他に、ルーフの現行モデルを揃えたラインナップとなった。オマケながら非常にカッチリした出来で、コレクション用のモデルとして申し分ない。ライト類は全てクリアパーツであり、一部車種ではシートが塗られていたりホイールのスポークが抜けていたりするなど凝った作りになっている。事前告知の画像ではかなり不安な出来だったので、あまりの高品質に驚いた。コレクターなら3台のCTRは手に入れるべきだ。ケースに入れられた台紙は車種ごとに異なり、さらに付いているコーヒーの種類によって銘柄が入るので種類はかなり多い。別売りで911の形をしたディスプレイケースが1500円で発売され、緑色のCTRが付属していた。


RUF SPECIAL ! -RUF第2弾-
Ruf - TURBO 3.3
- BTR NATO
- RCT
- CTR2 Sport

- 3400 K Roadster
- CTR3
- R Turbo

Ruf  そして2008年10月7日に発売された第二弾。930系を筆頭に古いモデルが多くなり、964や996など第一弾に欠けていた車種も補完した。マットグリーンや水色などチューンメーカーならではのゲテモノカラーもあり、車種構成共にカラフルな印象になった。色変えになった黄色のCTR3以外は全て新金型である。水色のCTR2はスポーツという特別モデルであり、第一弾とは全く別のキャストになっている。しかし新造となったモデルは第一弾ほどの完成度はなく、930にしても993にしてもプロポーションの崩れたものになった。ライトの処理も雑になり、黄色のRターボ(996)に至ってはヘッドライトの下にボディ色がそのまま透けている。ホイールは全てスポークが抜けたものになったが、成型バリのせいでタイヤが歪んでいるものが多い。全体的に塗装不良も多かった気がする。また、ボディ側に付いていたBピラーが窓部品で表現されるようになり、シリーズとしての統一感が若干失われた。ケースの台紙はコーヒーの銘柄ごとに異なるが、全車種共通になった。これら全ての原因は原価高騰によるコストダウンによるものだろう。専用ディスプレイケースも再び発売されたが、第一弾と同様なものでオマケのミニカーも同じだった。


 上で書いたルーフの歴史は、ミニカーに付いている台紙の解説、ウィキペディア、RUFの輸入元のサイトなどの情報を元に書いたものです。もしかしたら間違いがあるかもしれません。
 二回のリリースで主な車種は出し尽くしたと思いましたが、調べて見るとまだモデル化されていない車があるようです。第三弾が出ることを期待。

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